9.29市民連合あおもり発足記念永田浩三氏講演会の報告

市民連合あおもりは昨年の総選挙を前にした10月8日、野党統一の分断を許さず、市民と野党の協力・共闘を目指して県内有志で結成されました。その後、今年の7月4日、キック・オフ・ミーティングを開催するなど、①安全保障関連法の廃止、②立憲主義の回復、③個人の尊厳を擁護する政治の実現を目指す県内における「市民のプラットフォーム」になる活動を続けています。具体的には2016年7月の参議院青森選挙区において野党の統一候補、当時の民進党の田名部匡代さんの当選を勝ち得た成果を引継ぎ、野党と市民の共闘を発展させることが安倍政権打倒のために重要であると考えています。

今回の講演会は市民連合あおもりの発足記念として元NHKチーフ・プロデユーサーの永田浩三武蔵大学教授を招き、「メディアの何が問題か 市民は何が出来るか~歪むメディアと民主主義を考える~」と題して、お話をしてもらいました。

第一部は、講演に先立ち神田健策共同代表が「市民連合あおもりの結成経過と当面の課題」と題して冒頭挨拶。

続いて立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党の県代表(代理朗読を含む)、無所属(元衆議院議員)の5人が出席し、市民連合あおもりの活動と役割への期待とともに連帯の挨拶が述べられました。

第二部の講演では、永田浩三教授は、かつてNHKの在職時に戦時の従軍慰安婦問題を扱った『ETV2001』のプロデユーサーでした。2005年、安倍晋三首相(当時は官房副長官)らが番組改変に圧力をかけた一連の経過について当事者として関わったこと。また、第二次安倍政権のもとで首相とその取り巻きによる放送界への圧力と忖度に走るメディア界の実態について豊富な事例をあげて説明し、権力監視の役割を果たさない今日のわが国のメディア界を批判しました。

その一方で権力と真っ向から闘い論陣を張るジャーナリストの活躍や憲法に謳われた表現や言論の自由を守る市民の取り組み(例えば、さいたま市公民館の9条俳句不掲載問題など)を紹介しました。そして9条の会の呼びかけ人の一人であった憲法学者の故奥平康弘氏が主張したように「言論の自由は私たちの不断の努力によって獲得され拡充されてゆく」ことを実践すること、市民とジャーナリストの連帯の重要性を強調しました。

講演の後、参加者との質疑。続いて市民連合あおもりから沖縄県知事選への応援に行った奥村榮さんの現地報告、最後に大竹進共同代表が来年7月の参議院議員選挙の際、衆議院議員選挙、憲法改正国民投票のトリプル選挙の同時実施の可能性、さらに4月の地方選挙、6月の青森知事選挙に向けた市民と野党の協力・共同の意義が強調され、講演会を終えました。なお、参加者は約百名、カンパ金は4万4,585円でした。全体の司会は遠藤順子共同代表が務めました。

この講演の翌日30日夜、沖縄県知事選挙において辺野古新基地撤回を訴える玉城デニー氏の勝利、また10月2日は第四次安倍改造内閣の発足でしたが、メディアは前者は小さく、後者は異常に大きな取り扱いでした。特に、NHKの安倍政権への忖度は見過ごせない状態にまで達していると思います。青森県内でマスコミ問題の講演会開催の機会は少なく、今回の永田講演会はマスコミに慣らされないためにも時宜を得た企画と言えたでしょう。永田教授の著書として、編著『フェイクと憎悪』(大月書店)、『NHKと政治権力』(岩波現代文庫)、『MHKが危ない!』(共著、あけび書房)、『NHK番組改変事件』(かもがわ出版)などがあります(文責 神田健策)。

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